シンプルで快適、コンクリートと木でできた三角屋根の家

Michi Koba Michi Koba
三角屋根の家, 林建築設計室 林建築設計室 Casas: Ideas, imágenes y decoración
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シンプル、フレキシブル、合理的で快適。今回は、そんな理想的な暮らしを送ることができる住まいをご紹介します。林建築設計室によって長野県に建てられたこちらの住宅では、シンプルながら理にかなった空間構成と土地の風土や気候に合った温熱、光環境計画がなされ、そして家族がほっと落ち着け快適に過ごせる素敵な空間が広がります。では早速見て行くことにしましょう。

​周囲に溶け込む家

敷地は長野県松本市の閑静な住宅地の一角にあります。南側の前面道路を挟んで向かい側には公園があり、中心市街地の近くでありながら良好な周辺環境が広がる場所です。街に対して開かれ、そして溶け込むようなデザインを求めて計画されたのは、三角屋根の架かるモダンかつナチュラルで落ち着きある外観。道路側には、住宅、ガレージ、アプローチが面していますが、あえて塀やファンスを造らずに雑木的な植栽が施されています。この植栽によって住宅と街との程よい距離感が生まれており、また森の木立の中に佇むようなその外観も魅力的です。

​雰囲気ある夕景

左側に玄関アプローチ、正面にはリビング、その手前が庭となっています。細長い平面形状のボリュームに切妻屋根を架けたシンプルなデザイン、またプロポーションも低く抑えられており、のどかな街並みに調和しています。陽が落ちたのちは、南面に設けられた大きな開口から暖かな光が溢れだし、街並みを優しく照らします。照明によって浮かび上がる2階の架構も美しいですね。

​明快で合理的な動線計画

内部から庭方向を望みます。室内は、まず「室内~テラス~庭~道路~公園」を直線的に貫く軸線が設定され、そこに各機能が付随するという明快な動線計画によって構成されています。そのためこのリビングからの眺めは外部に向かって広がりの感じられる開放的なものとなっています。

​薪ストーブのあるリビング

リビングからダイニング、キッチン方向を望みます。仕切りのない一室空間ではありますが、間に段差を設け、また床材も変えることで緩やかなゾーニングがなされています。こちらの住まいは、1階が鉄筋コンクリート造、2階が木造の混構造で実現しており、コンクリートと木の素材感の調和が美しい室内空間となっています。また薪ストーブもこの建物の雰囲気にとても合っていますよね。

​コンクリートが美しい内部空間

玄関からリビング方向を望みます。丁度目の前に薪ストーブが配され家族を暖かく迎い入れます。外断熱工法が採用されているため、構造体を室内側の仕上げ材として表現することができ、美しいコンクリートの質感を楽しむことができます。

​軽快な鉄骨階段と、書斎コーナー

鉄骨に木製踏板が組み合わされた軽快なスケルトン階段によって光や風、視線も通ります。そしてその階段下には書斎コーナーが設けられました。床レベルを下げることで必要な高さを確保し、また小さな窓を設けて採光も確保しています。コンパクトな空間ですが、一人が作業するには十分なスペースですよね。

​フレキシブルな空間計画

リズムよく並ぶ木造の主構造が美しい2階部分は子供室、寝室、多目的室のある個室スペースとして位置づけられています。とは言うものの、一室空間をブースで仕切るイメージで、緩やかにプライバシーを保ちつつも家族同士が気配を感じ合うことができる空間となっています。4.5帖の空間が6単位つくられ、子供の成長や暮らし方の変化に応じてさまざまな使い方が可能です。

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