木造建築のもつメリットとは?

Orie Kojima Orie Kojima
ホリナンの家, 平野建築設計室 平野建築設計室 Salones rurales
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木造住宅のメリットはどんなものがあるでしょうか。最初に思いつくことは、居心地の良さを感じる木の温かさでしょうか。 木造建築は鉄筋に比べて耐震性や耐久性などの不安も昨今あるかもしれませんが、 日本の木造建築は鉄筋に決して劣るわけではないということは、 「しっかりとした建築を作る人と長く培われてきた木造の伝統技術」と、 地震の多いこの国で木造建築100年を超えている建築物が証明していることでしょう。

統一感を生み出す

神谷建築スタジオのこちら福釜の家木造建築は、 木が作り出す温かな光に包まれるようなダイニングキッチンです。 シンクのあるキッチンと畳のある和室の組み合わせとなるこの写真でも この柔らかな光の作り出す雰囲気によって何の不自然さもない空間になっています。 自身の好きな多様なものをたくさん取り入れても 受け入れられる空間になるということは大きな魅力でしょう。

シャープさと美しさにプラス

小田裕二建築設計事務所の春日丘の家は、モダンで一見家とは思えないようなシンプルさ、 美しさを兼ね備えている玄関口ですが 木のシャープな面と横のラインでまとめる造りにすることによって、 この美しさが築かれています。サイドのライトアップされた光が木に反射することによって 美しいけれども帰ってきた人をやさしく出迎えてくれるような安心感をも生み出しています。 訪れたお客様も温かさと美しさの両方を受け取れることでしょう。

[Photograph] : Yoshiharu Matsumura

合板の活用もできる

EU建築設計のROOF/Mのこちらのダイニングキッチンは、同じ木造でも合板をあてることによって別の木の表情を家に取り入れています。合板ではなく、普通の角材でしたら、 おそらくもっとカントリー風なお部屋になっていたかもしれません。 合板によってお部屋の少しモダンな感じが表現され、とても有機的なデザインの椅子、 模様と色が特徴的な床の木目が素敵なハーモニーになっており、 とてもお洒落な雰囲気がつくられています。

古材を再生してリフォームすることができる

ユミラ建築設計室のこちらのお部屋は、古民家の古材でマンションをリフォームするという プロジェクトからのお部屋。 こちらのお部屋の持ち主は実はフランス人女性。完成後「居心地が大変よく、お家から出たくない」 と言ってもらえたという程ですから、居心地の良さは本物でしょう。 なめらかな質感を感じる真新しい木で新築を立てることだけではなく、こういった重厚感のある木を、 リフォームとして活用する。 木の活用の可能性を広げてくれます。

既成のものにとらわれない

梶浦博昭環境建築設計事務所の和光の家の茶室は清潔感を感じる明るい仕上がりの お部屋になっています。梶浦博昭環境建築設計事務所は、既成のものに自分自身を押し込めずに 自分らしい生活観の可能性を共に探り、住まいを創るということを目指しています。 普通なら、「茶室」となると天井が低くてこじんまりしたお部屋を想像しますが、 こちらの茶室はさすが、一瞬吹き抜けとも思わせるかのような高さを感じ、開放的な感じがします。

上品な部屋に仕上げる

POTOS DESIGN OFFICEの女渕の家は、無垢の木と自然素材を多用したバッシブデザイン住宅となっています。家の中の木組みを隠さずにオープンに見せ、圧迫間を失くし、代わりに木の支えの構造や力強さを 見て感じることができます。 その力強さに加えて、木目と白壁の合わさったようなお洒落な柄の壁も、 吹き抜けの木造の中においては大変上品な印象をうける効果を生み出しています。木組みの見える家を以下の記事からもご紹介いたします。人々が集う、地域に向かって開かれた別荘

古いものを丁寧に扱い持ち続けるという心

平野建築設計室からのこちらのお部屋は蔵を再構築されています。使えるものはなるべく使う、というスタンスの下で 梁、柱、基礎石、建具や箪笥も再使用されているそうです。 長く使うことは、その物の持つ歴史の奥深さや当時の技術、これまで大切に使われてきた跡などが 見えて、その家中に住まう人々の日々の生活の中に、やさしさや思いやりの心が生まれてきそうです。 そういった古いものを丁寧に扱い持ち続けるという心も、単純にリフォームすることではない、 木造建築ならではの味わいではないでしょうか。

日々の癒しをたっぷりと感じる

一級建築士事務所 CAVOK ARCHITECTSによる木造建築のこちらのお部屋は浴室です。 木の香りに囲まれている浴室で、是非日々の疲れを癒してみたいものですね。 一級建築士事務所 CAVOK ARCHITECTSは「地域に産する土や木を用いる」を心がけており、 その家から心のやすらぎを私たちに与えてくれるでしょう。 アジア風 洗面所/風呂/トイレでもいくつか木造による浴室が紹介されています。

歴史ある建物を残す価値

アトリエ優 一級建築士事務所によるこちらの家は実は明治3年創建で、130年の時を経てきている歴史ある建物。そしてこのステンドグラスは英国の古い住宅のものを 明かり窓に使用しているそうです。 先に、木造建築は多様な雰囲気作りができることや歴史を継承することができることを お伝えしてきましたが、こういったクラシカルな雰囲気を残しても現代に十分に通じ、 そこに残ってきたという価値と、その木材の温かさ、当時の職人の技術と合わさった力強さが 大きな魅力となっています。

まろやかな中のこだわり

篠田望 一級建築士事務所によるこちらの家の木造はまろやかという言葉がぴったりの柔らかな表情をもつ建築です。 ですがこんな柔らかな雰囲気をもつ家でも、建築家はこだわっており、 「すべて消石灰クリームですが、ローラーでざっくり塗ったり、金コテでツヤを出したりと 仕上げを分けている」とのこと。住む人が心地よさを感じ、いつまでも愛してもらいたい。 細かなこだわりや木造にこだわる建築家の想いは、そんな気持ちから生み出されて素晴らしい 建築が築かれていっているのかもしれません。

【木造家屋については、こちらの記事でも紹介しています】

※ 木造家屋ならではの6つのメリット

※ RC造(鉄筋コンクリート造)と木造、それぞれのメリットとは?

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