安い「すのこ」を使って住まいをおしゃれにするには?

Takashi Sasaki Takashi Sasaki
元浅草の住居, 蘆田暢人建築設計事務所 ​Ashida Architect & Associates 蘆田暢人建築設計事務所 ​Ashida Architect & Associates Salones rústicos rústicos
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「すのこ」と聞くと、安くてデザイン性が低く、どちらかと言えば家の見えないところに使いたいイメージがあるかと思います。しかし、意外にも小さな家具から家の外壁にまで、スケールを問わず住まいをモダンにもカジュアルにもしてくれます。木の板を少し隙間を開けながら組み合わせたすのこは、湿気がこもらずカビの心配もありませんし、丈夫で機能的にも優れています。そこで今回は、意外にもおしゃれに見える安いすのこを使ったデザインをご紹介していきます。

1.木製パレット風にアレンジ

すのこと似たもので運搬の時によく使われる木製パレットがありますが、それはフォークリフトなどで運べるように太い木材で作られています。すのこを単に重ねるのではなくて、その木製パレットのように太い木材を挟んですのこを重ねると、テーブルにもベッドの台にもなり、カジュアルな雰囲気の家具にアレンジできます。見た目もより風通しが良さそうですし、ベランダに置いておくと爽やかな心地いい風を感じさせてくれそうです。

2.外壁として

すのこはインテリアだけでなく、家の外壁にも使うことができます。こちらの君島弘章建築設計事務所による長野県にある住宅の外壁には、木の板がすのこ状にして取り付けられています。これは「ファサードラタン」といって、ルーバーのように日射を遮り、室内に熱が伝わりにくくなるという環境にやさしい外装材です。安いすのこを外壁に使って、家全体を温かみのある雰囲気にしながらも、夏は涼しい室内で快適に過ごしてみてはいかがでしょうか。

3.室内の仕切り壁として

すのこをパーテーションとして使うと、室内を上手にやわらかく仕切ることができます。こちらの蘆田暢人建築設計事務所が手掛けたマンションの一室のリノベーションでは、全体をきっちりと仕切って小さな部屋を作るのではなく、すのこを使って部屋を分けながらもやわらかく繋がるようにしています。すのこの仕切り壁からは光や風を通しますし、部屋全体を居心地良くしてくれそうです。安いすのこで室内を開放的でカジュアルに仕切ってみてもいいかもしれません。

写真:繁田諭

4.ガーデニングに

Canna , Grupa Bio3 Grupa Bio3 Jardines escandinavos

ガーデニングに通気性の高いすのこを組み合わせれば、爽やかで涼しげに植物の魅力を引き出してくれます。ポーランドのGrupa BIO3によるこちらのガーデニング用にデザインされた小屋は、壁や扉や床がすのこで作られていて、暗くジメジメとしがちな物置ではなく、明るく爽やかな風が通り抜けていく場所でガーデニング用の道具などを収納したりし、小屋の中を植物でおしゃれに飾ることもできます。

5.屋根として

すのこをルーバーのように壁に利用することもできれば、屋根にだって利用できてしまいます。ベランダや中庭などにやわらかい光を落としたいときは、すのこで覆ってみるといいかもしれません。すると、安いすのこで作ったとは思えないほど、きれいで気持ちのいい太陽の光にしてくれます。すのこの隙間を調節すれば、自由に光の量を選べますし、手軽に植物やデコレーションを吊り下げて、自分だけのくつろぎの空間をつくってみることもできますね。

6.テーブルとして

頑丈なすのこは、テーブルといった家具には最適です。こちらは、一戸建てをアンティークやビンテージ好きなご夫婦のためにリノベーションされた住まいのリビングです。アンティークやビンテージが生き生きとするインテリアにデザインされた中で、すのこで作られてたテーブルも丁度いいシャビーでシックな雰囲気を放っています。安いすのこで自分の部屋のインテリアに合ったテーブルを作ってみるのもいいかもしれません。

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